2024年2月25日(日)夜7:00【ポツンと一軒家】
高知県南国市の斉藤牧場の山地酪農(やまちらくのう)の取材を放送します。
衛星写真を頼りにポツンと一軒家2時間SPの放送でお届けいたします。
危険な過酷な雪道を超えていくと牛の群れに遭遇。
高知県南国市に公共交通機関もない、山奥の山頂に
自然豊かな広大な敷地に放牧された牛たち。
斉藤佳洋(さいとう よしひろ)・喜美子(きみこ)夫妻とご家族で
山地酪農を営んでいる斉藤牧場を
「ポツンと一軒家」のスタッフが訪問、取材しました。
こんにちは!管理人のうさぎです!
山地酪農・斉藤牧場をご一緒に見ていきましょう。
【ポツンと一軒家】高知県南国市の斉藤牧場の場所はどこ?
斉藤牧場は高知県南国市から自動車で20分くらいでしょうか。
細くて急な斜面の坂道、その道もデコボコな山道。
冬になれば山道は雪が積もり、細くて急な斜面の坂道は
になるのでは…。
通常でしたら、デコボコの山道は自動車で10分ほどで登りきり
いきなり視界が開け広大な敷地が広がっています。
斉藤牧場
住所:〒783-0058
高知県南国市白木谷3100
斉藤牧場は斉藤佳洋(さいとう よしひろ)・喜美子(きみこ)夫妻と家族で経営されています。
ちなみに斉藤佳洋さんは現役の獣医師さんです。
牧場の風景はまるで北海道のようで
南国高知の風景は南国高知とは思えない美しさが広がっています。
また、眼下には南国市の街並みを見下ろせる素晴らしい絶景です。
【ポツンと一軒家】斉藤牧場の山地酪農とは?
山地酪農(やまちらくのう)とは
急峻な低山の斜面を開墾して芝(日本芝)を植え、野生の牛に近い育て方をすることです。
斉藤牧場の山地酪農の特長特徴
1968年に斉藤佳洋(さいとう よしひろ)さんのお父さんが山を切り開いて始められました。
30頭のメス牛と2頭のオス牛、2歳未満の子牛20頭が放されていて、
斉藤牧場は25haの放牧地に、
朝と夕の一日2回、メス牛たちが搾乳のために小舎に集められる以外は
昼夜を問わず一年中屋外で生活しています。
急峻な低山の斜面を開墾して芝(日本芝と牧草のサイレージや干し草)を植え、
そのまま牛の餌になり、牛の排泄物が芝を育てる持続可能な循環型の酪農。
この方法で育てると、外国から輸入された高価な飼料に頼らずにすみ、
牛本来の食性である草食をさせることで健康でおいしい乳を出す牛に育ちます。
牛舎で育てると運動不足、ストレスになり症状が悪化することが多いという経験から、
怪我などやむおえない場合だけ牛舎に連れて帰って、手当てをすることになります。
斉藤牧場では、雨の日も、台風が来ようと、冬の寒い日も、
子牛(3才ぐらいまで)は常に山(放牧地)に離されています。
子牛のエサ(配合飼料)は,朝1回、1頭につき1,2Kgぐらい与えられます。
子牛も親牛同様、草(日本芝と牧草のサイレージや干し草)が中心のエサを食べます。
大人の牛たちも朝夕の搾乳時だけは
全体のエサの20%ほど配合飼料を与えられます。
他は草地の草とサイレージ(牧草を発酵させたもの。牧草の漬け物のようなもの)、牧草の乾草、タケノコの皮など季節の応じて与えられます。
牛たちは斉藤さんが「こいこーい!こいこーい!」と
大声で叫ぶ声を合図に搾乳小屋に集まってきます。
斉藤牧場は山地酪農のため、配合飼料の割合が低く抑えることが出来ていて、
”儲ける酪農ではないけれど損もしない酪農”ということでやりくりされています。
【ポツンと一軒家】山地酪農のこだわりの美味しい牛乳とは?
「搾りたての牛乳を飲みたい」という方もいますが、
現在の日本の法律では基本的に殺菌されていない
牛乳を販売することは禁止されています。
それはいったいなぜでしょうか?
本来、母牛が子どもを育てるために体内で作るもの。
栄養価も豊富な反面、雑菌も繁殖しやすいというのは
ご存じのとおりです。
牛乳を殺菌する習慣がなかった時代には
雑菌の繁殖で食中毒を起こすことは珍しいことではありませんでした。
牛乳を殺菌することで衛生的に保存すること可能になりました。
牛乳の殺菌方法について
牛乳の殺菌方法は4種類あります。
- 低温保持殺菌(LTLT法)
63度~65度の温度で30分かけて牛乳を殺菌する方法
牛乳の本来の味も栄養も損ねない理想的な殺菌方法
デメリット
殺菌に時間がかかるため大量できない。
高温で殺菌よりも値段が高くなりがち。 - 高温短時間殺菌(HTST法)
72度以上の温度で15秒程度殺菌。
低温殺菌よりも加熱時間が短いので、
メリット
ビタミン類が壊れにくい。 - 超高温瞬間殺菌(UHT法)
120度~130度の超高温で2秒間だけ殺菌。
スーパーで売られている牛乳のほとんどが、この殺菌方法。
自然食品ブームで「高温で殺菌した牛乳は栄養が失われている」と
賛否両論。独特の牛乳臭さがある。
メリット
120度もの高温で熱すれば、菌類はほとんど死滅。
長期間保存できる。大量生産が行え、価格は低下で購入。
- UHT滅菌法
130度~150度の超高温で滅菌する殺菌方法
牛乳の中に生息している菌類はほぼ死滅。
自然食品ブームで「高温で殺菌した牛乳は栄養が失われている」と
賛否両論。独特の牛乳臭さがある。
メリット
長期間保存できる。(賞味期限が長い牛乳)
斉藤牧場の牛乳の殺菌方法
斉藤牧場では65度Cで30分の理想的な低温殺菌。
「ノンホモジナイズ」で牛乳にしているので栄養分も風味もそのまま、
絞ったままの味に仕上がっています。
通常、日本のスーパーで販売されている牛乳は130度Cで2秒間の高温殺菌、
牛乳の脂肪の大きさを揃える「ホモジナイズ」という処理をしますが、
独特の牛乳臭さが出ます。
生産や流通の効率化のために牛乳の本来の風味や味を犠牲にしている。
斉藤牧場では少量生産ということもあり、
あえて本来の味にこだわっています。
酪農家の国内の現状
中央酪農会議(東京都千代田区)はこのほど、
国内の酪農家157人を対象に2023年3月2~13日に実施。
「酪農経営に関する実態調査」の結果を発表しました。
それによると、過去1カ月の牧場の経営状況が
「赤字」と回答した酪農は133人(84.7%)に上がりました。
多くの酪農家が、厳しい経営環境に直面している現状が浮き彫りになりました。
経営悪化の要因
①「飼料価格の上昇」(97.5%)
②「子牛販売価格の下落」(91.7%)
③「燃料費・光熱費の上昇」(85.4%)
大半の酪農家が経営の悪化に挙げられていました。
昨今のコロナ渦の影響や物価の高騰により、
酪農家の皆さんの経営状態は年々厳しい状態です。
斉藤さんの
儲ける酪農ではないけれど損もしない酪農”ように
日本の酪農家の皆さんが輸入飼料に頼らず、山地酪農、放牧が実現できれば、
酪農業界の山積の問題解決の糸口になるのでは…。
消費者も安心で安全な食品を自ら選べぶ時代になってきているように思います。
【ポツンと一軒家】斉藤牧場の山地酪農まとめ
1968年に斉藤佳洋(さいとう よしひろ)さんの
お父さんが山を切り開いて始められました。
急峻な低山の斜面を開墾して
芝(日本芝と牧草のサイレージや干し草)を植え、
そのまま牛の餌になり、
牛の排泄物が芝を育てる持続可能な循環型の酪農。
この方法で育てると、
外国から輸入された高価な飼料に頼らずにすみ、
牛本来の食性である草食をさせることで
健康でおいしい乳を出す牛に育つ。
斉藤牧場は山地酪農のため、
配合飼料の割合が低く抑えることが出来ていて、
”儲ける酪農ではないけれど損もしない酪農”と
いうことでやりくりされている。
山地酪農・斉藤牧場の牛乳が美味しい理由は
①100%完全放牧で
斉藤牧場の健康な牛の牛乳だけ使用!
②低温殺菌だから栄養分も風味もそのまま、
カルシウムやタンパク質も損なわれていない!
③ノンホモジナイズだから「搾ったまま」の
さらっとして、牛乳臭さのない味!
「酪農経営に関する実態調査」より
国内の酪農家の皆さんは現状は
昨今のコロナ渦の影響や物価の高騰により、
酪農家の皆さんの経営状態は年々厳しい状態。
日本の酪農家の皆さんが輸入飼料に頼らず、
山地酪農、放牧が実現できれば、
酪農業界の山積の問題解決の糸口になるのでは…。
多様性の今現在、安心で安全な食品を自ら選べる時代に
なってきているように思います。
斉藤牧場、斉藤さんご夫婦とご家族の皆さん、
酪農家の皆さんの益々の繁栄を応援しております。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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